5年前のことになるけど、大学院生のとき、ある飲み会で指導教員から質問を受けた。卒業したら帰国して日本文学を教えるのかと。
少し酔っていた自分は即座にかぶりを振って、いや、帰らないだろうと答えた。その数日前か、またしても日本のメディアにも取り上げられるほど大規模の銃乱射事件が起こり、今回は地元に近い、僕自身も何度も訪れた街がその悲劇に遭った。あの社会はもう終わってるよ、帰るもんか、と図らずも力強く吐き捨てた覚えがある。その当時、指導教員は優しく笑い、大袈裟だろうと返事してくれたけれど、ここ数年、僕の予感を証明する出来事が立て続けに起こるばかりだ。今日のニュースを見ながら、あの会話を思い出す。自国への希望を持ちたい。しかし何度も裏切られてしまうと、期待すること自体が怖くなる。

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