無料で始める日本語会話アプリの選び方|かな・音声練習・言語交換を比較
日本語で「コーヒーをください」は言える。でも、「ホットですか、アイスですか」と聞かれると、返事に迷ってしまう。そんなときは、例文を増やす前に、今の自分に足りない練習を選ぶとアプリを絞りやすくなります。
実際の日本語話者とやり取りしたいならHelloTalk、かなや短い文を学ぶならDuolingoやLingoDeerが候補です。用意された場面に声で答えたい人は、提供言語を確認したうえでTEUIDAも検討できます。ここでは、無料でできることと、追加の支払いが必要になる部分を分けて選びます。
まず「読めるか」「自分の文を作れるか」「人と話したいか」を確かめる
同じ初心者でも、必要なアプリは一つではありません。次の三つを試してみてください。
かなが不安なら、「コーヒー」「みず」など、使いたい言葉を見て読んでみます。音が分からなければ、文字と発音を一緒に確認できる基礎学習から始めると取り組みやすいでしょう。読めない文字をすべて覚えるまで、挨拶も控える必要はありません。
文字は読めるなら、「何が好きですか」に、自分の好きなものを入れて答えてみます。答えの選択肢があれば分かるのに、何も見ずに「コーヒーが好きです」と言えないなら、覚えた言葉を自分で取り出す練習を加えたいところです。
短い答えが作れるなら、次は誰に伝えたいかを考えます。一人で同じ場面を繰り返したいのか、日本語話者の好みや経験も聞きたいのか。前者は教材の音声や場面練習、後者は言語交換が候補になります。今すぐ通話をしたいかどうかとは、別に選べます。
たとえば「かなを学ぶアプリ一つと、短い文を使う場所一つ」という組み合わせでも十分に始められます。基礎を学ぶアプリをいくつも入れるより、今日覚えた一言をどこで使うかまで決めておくと、役割がはっきりします。
日本語学習全体の選び方を見たい場合は、初心者向け日本語アプリを目的別に選ぶガイドも参考になります。
日本語会話に使うアプリは、四つの役割で比べる
HelloTalk:自分が伝えたいことを、日本語話者に使う
HelloTalkは、互いの言語学習を手伝う言語交換アプリです。日本語を学習言語に設定し、日本語話者のプロフィールを見ながら交流相手を探せます。相手が学んでいる言語や興味も確認すると、何を話し、自分はどんな手伝いができるかを考えやすくなります。
テキストなら、返事を読んでから自分の言葉を選べます。音声メッセージなら、短く録音して送れます。授業の例文と違い、好きな店、実際に行きたい場所、今日食べたものなど、自分に関係する内容を話せることが選ぶ理由になります。
たとえば旅行の準備をしているなら、最初の一言はこれくらいでも構いません。
来月、日本に行きます。カフェで注文する練習をしたいです。
相手が興味を持ってくれたら、続けてお願いできます。
短い音声を送ってもいいですか?
文章を送るのか、音声を聞いてもらうのかを分けると、頼みたいことが伝わります。訂正機能で文章を直し合うこともできますが、相手にどこを見てほしいかを一つ伝えましょう。「助詞を一つ確認したいです」「この注文はお店で自然ですか」のように、質問を小さくできます。
自分も相手が学んでいる言語で、短い例を返せます。相手が「この言い方は友達にも使える?」と聞いたら、関係に合う言い方を一つ紹介する。そのような互いのやり取りが中心です。
HelloTalkが向くのは、決まった答えを読むだけでなく、相手の返事にも反応してみたい人です。一方、第一課から順番に教わりたいときや、毎回詳しい説明が必要なときは、コースや授業も候補になります。具体的な始め方は、日本語話者と会話を始めるガイドで確認できます。
Duolingo:かなと短い文に、繰り返し触れる
Duolingoは、短い課題を進めながら日本語を学ぶコース型アプリです。文字や語彙、文を少しずつ確認したい人に候補になります。公式には日本語の文字練習も案内されていますが、使える練習は説明言語や端末によって異なります。自分が選んだ日本語コースの画面で確認しましょう。
使い方の例として、食べ物の単語を学んだら、課題を解いた後に画面を閉じて「何を食べたいか」を一文にしてみます。単語を見分ける課題と、何も見ずに答える練習を続けて行えます。これは学習後の工夫であり、どのコースにも同じ会話機能があるという意味ではありません。
コースは無料で学べます。広告のない利用や追加機能には有料プランがあり、無料版にも利用上の条件があります。日本語を話す相手を探すサービスとは役割が違うので、人と話すことも目的なら交流の場を別に選びます。
LingoDeer:かなや文の仕組みを確認し、習った範囲を復習する
LingoDeerには日本語のコースがあり、文法の説明や母語話者の収録音声を使って学べます。なぜその語順になるのか、助詞をどう使うのかを確かめてから声に出したい人に向いています。説明を理解できる言語のコースを選ぶことが前提です。
公式ヘルプでは、文字学習、最初のユニット、旅行フレーズ集などが無料範囲に含まれています。コース全体が無料というわけではありません。復習機能も、無料ユーザーが使えるフラッシュカードは無料ユニットの内容が対象で、ほかの復習モードには有料会員登録が必要です。
無料部分で学んだ文は、そのまま会話の材料にできます。「これは水です」を学んだなら、「水をください」と言いたいときに何を変える必要があるかを調べる、といった使い方です。分からない文型を無理に作るより、今使いたい一文を教材の説明に戻って確認します。
TEUIDA:場面を見ながら、声で返事をする
TEUIDAの公式英語サイトには、日本語で挨拶する、ラーメンを注文する、買い物をするといった場面のレッスンが掲載されています。映像の場面に声で答え、発音のフィードバックを受ける練習が特徴です。実際の相手との自由なチャットとは違い、用意された状況で口を動かしたい人の候補になります。
無料で試せるレッスンがありますが、全レッスンが無料ではありません。英語の案内が読めるか、アプリ内で日本語コースを選べるか、利用できる説明言語は何かを先に確かめてください。ストアの表示言語だけで、希望する説明言語のコースもあるとは判断できません。
英語を介して学ぶことが負担なら、候補に入れなくても構いません。すでに使っている教材の音声を聞き、手元の録音アプリで自分の声を聞き返す方法もあります。声を出すために、必ずもう一つ課金アプリを加える必要はありません。
「無料」の中身を、やりたい一回の練習で確認する
アプリのダウンロード画面だけでは、続けたい練習が無料かまでは分かりません。たとえば「注文する文を覚える」「自分の声で答える」「日本語話者に送る」の三つに分けて確認すると、選びやすくなります。
| 候補 | 無料で始められる内容 | 主に確認したい境目 |
|---|---|---|
| HelloTalk | 基本的な言語交換、テキストや音声での交流 | 翻訳など補助機能の利用枠。相手とのやり取りは双方の都合による |
| Duolingo | 日本語コースの学習 | 広告、利用条件、有料の追加機能。機能は選んだコースによる |
| LingoDeer | 文字学習、最初のユニット、旅行フレーズ集など | コースの残りや一部の復習モードは有料 |
| TEUIDA | 一部レッスンを試す | 全内容には有料プラン。日本語コースと説明言語を確認 |
この表は利用範囲の比較で、学習効果の順位ではありません。2026年10月に確認した公式案内をもとにしています。実際に使う前には、現在のアプリ内表示を確認してください。
HelloTalkでは、翻訳などの補助機能に利用上限があります。すべてのメッセージを翻訳する前提ではなく、短く書いて、分からなかった一語を調べる使い方もできます。補助機能の枠が気になったときに、現在のVIP特典と自分の必要な機能を照らし合わせます。
同じ無料範囲でも、使う時間帯で合うものは変わります。電車の中では声を出しにくいなら、文字や短い復習を選び、帰宅後に一文だけ録音する方法があります。朝の五分に必ず練習したい人は、自分だけで始められる教材を置いておくと予定を立てやすくなります。言語交換の返事は、その時間に来たら読む、後で来たら次に返す、と分けられます。
アプリを試すときは、好きな単語一つで比べるより、同じ小さな用事を一つ決めます。たとえば「店で水を頼んで、聞き返されたらもう一度言う」です。無料の画面でどこまで準備できたかを見れば、追加の課金で何を使いたいのかも具体的になります。レッスンが増えることが必要なのか、人に聞いてもらうことが必要なのかは、この時点で分けて考えられます。
「無料レッスン」と「有料プランの無料体験」も分けて見ましょう。体験申込みの画面では、終了後の契約、更新の条件、解約方法を読んでから選びます。無料部分だけ使いたい場合は、申し込まずに続けられる入口があるかを確認します。
ゼロから始める人と、短い文を話せる人の組み合わせ
かながまだ不安なら、基礎一つと短いメッセージ
最初はDuolingoの日本語コースやLingoDeerの無料の文字学習から、理解できるものを一つ選びます。同時に二つのコースを進めるより、読めなかった言葉を一か所で確認するほうが管理しやすくなります。
注文の準備なら、今日使いたい「みず」「コーヒー」「ひとつ」などを選び、音を聞いてから自分でも言ってみます。すべての文字を覚えたかより、自分の頼みたいものを短く伝えられるかを確認します。
交流もしてみたいなら、HelloTalkでは学習中であることを伝え、まず文字で質問できます。
日本語を勉強し始めたところです。「お水をください」はカフェでも使えますか?
相手から教わった言い方は、どこで使う表現なのかを確かめてから音声にしてみます。返事を待つ間は教材の音声に戻れるので、相手の返事が来ることだけを、その日の練習の条件にしなくても大丈夫です。
短い文が作れるなら、注文の後の一往復を選ぶ
すでに「コーヒーを一つください」が言えるなら、次は追加の質問に答える練習を選びます。たとえば、店員役から「ホットですか、アイスですか」と聞かれた場面を考えます。
アイスでお願いします。
もう一つ条件を付けたいなら、
ミルクは入れないでください。
のように、自分の希望を足せます。これは練習用の一例です。教材の場面練習では使える内容の範囲で繰り返し、自由な言い方を確かめたいときは交流相手に相談します。
HelloTalkで頼むなら、お願いを二つに分けると簡潔です。
カフェの注文を練習したいです。店員さんの役をお願いしてもいいですか?
私が答えた後に、一つだけ質問を足してもらえるとうれしいです。
相手が引き受けてくれたら、音声にするか文字にするか、どれくらい話すかも相談します。練習の後には相手が使いたい言語や話題の時間を取れます。予定が合わない日は、一人で質問と返事を録音して準備しておきましょう。
聞き取れなかったときは「もう一度お願いします」、選択肢が分からなければ「二つの違いを教えてください」と聞けます。最初の返事を速く言うことだけでなく、分からない点を確認できることも、選びたい練習の一つです。
今ほしい役割を一つ選んで、無料部分から試す
かなを確かめたいなら、文字と音を学べるコースの無料範囲から。自分の声を何度も聞きたいなら、教材の音声と録音、または提供条件が合う場面練習から。日本語で人に話しかけたいなら、HelloTalkで目的を伝え、短い文字や音声での交流を相談できます。
始めた後は、「今日はどの機能を使ったか」より、「今日は何ができたか」を一つ残してみましょう。「注文する文を自分で言った」「相手の質問を聞き返せた」くらいで構いません。まだできないことが見つかったら、その部分を補う役割が必要かを考えます。
選んだアプリで続けたいと感じたら、次回も同じ用事を少し変えて試せます。コーヒーを水に変える、持ち帰りか店内かを答えるなど、一つだけ条件を動かします。新しいアプリを探す前に、今の無料範囲でその練習までできるかを確認すれば、次に何を足すかが分かります。
今の教材と交流をどう組み合わせるか迷う場合は、日本語を独学するときの三つの役割も参考にできます。まずは一つの役割を試し、足りないものが分かったときに、次の道具を選んでください。