文化が違う相手と友達になるときに気をつけたいこと|言語交換で無理なく関係を続けるコツ
外国語を勉強していると、最初は「会話を練習したい」と思って始めたやり取りが、いつの間にか日常の話をする関係に変わることがあります。週末に何をしたかを話したり、お互いの国の食べ物を紹介したり、試験や仕事のことを相談したり。言語交換から友達になるのは珍しいことではありません。
ただし、文化や生活環境が違う相手との交流では、自分にとって普通の行動が、相手にも同じように受け取られるとは限りません。
大切なのは「外国人だから特別なルールがある」と考えることではなく、違いがある前提で、相手の反応を見ながら関係を調整することです。
返信が遅い=興味がない、とは限らない
オンラインで最初に誤解が起きやすいのが、返信のペースです。
自分は毎日メッセージを返すタイプでも、相手は週に数回まとめて返信するかもしれません。仕事や学校が忙しいこともあれば、長文を考えてから返したい人もいます。時差がある相手なら、そもそも活動時間がほとんど重ならないこともあります。
数時間返信がないだけで「嫌われたのかな」と判断したり、逆に何度もメッセージを送ったりすると、まだ関係が浅い段階では負担になりやすくなります。
最初のうちは、相手の返信速度にある程度合わせるほうが自然です。毎日話す関係になったとしても、「毎日必ず返す」という暗黙の義務を作らないほうが長く続くこともあります。
海外の相手と時間を合わせる方法については、海外の人との言語交換と時差の考え方でも詳しく紹介しています。
「文化について聞く」と「その人を文化の代表にする」は違う
海外の人と話すと、その国について聞きたいことがたくさん出てきます。
「日本では本当に毎日お寿司を食べるの?」 「アメリカ人はみんな○○なの?」 「韓国では全員○○が好き?」
こうした質問は会話のきっかけにはなりますが、相手を「その国を説明してくれる人」として扱い続けると、会話が一方的になりがちです。
同じ文化の中でも、年齢、地域、家庭、仕事、性格によって経験は違います。だから、
日本では普通ですか?
だけで終わらせず、
あなたの場合はどうですか?
まで聞いてみると、国の話からその人自身の話へ進みやすくなります。
逆に自分の国について聞かれたときも、「みんなそうです」と言い切る必要はありません。「私の周りではこう」「私の家では違う」と話すほうが、実際の文化交流に近くなります。
最初から個人的な質問をしすぎない
友達になりたいと思うほど、相手のことを知りたくなります。しかし、何を「個人的すぎる」と感じるかは人によって違います。
年齢、恋人の有無、収入、宗教、政治、家族、住所などは、国によって会話で出やすさが違うだけでなく、同じ国の人同士でも感じ方が異なります。
最初の会話なら、趣味、食べ物、音楽、旅行、勉強している言語、最近見た作品など、相手が答える範囲を選びやすい話題から始めるほうが安全です。
会話が続けば、相手のほうから少しずつ個人的な話をしてくれることがあります。そのときに同じ程度の情報を返すくらいでも十分です。
言語交換では「教える量」のバランスも大切
普通の友達関係と少し違うのが、言語交換には「お互いに学ぶ」という目的があることです。
たとえば自分は日本語を30分練習したのに、相手が学んでいる言語は5分しか使わなかった。毎回自分ばかり質問して、相手の文章はほとんど直していない。こうした状態が続くと、一方だけが先生のようになってしまいます。
きっちり15分ずつ計る必要はありません。ただ、何回かのやり取りを振り返って「最近は自分ばかり助けてもらっている」と感じたら、
今日はあなたの日本語も練習しようか?
と一言入れるだけでも関係は変わります。
言語交換パートナーを見つけて会話を続ける方法でも、学習目的や練習方法を最初に合わせる重要性を紹介しています。
訂正は多ければ多いほど親切、とは限らない
言語学習では間違いを直してもらえるのはありがたいことです。しかし、普通の雑談をしている最中に一文ごとに訂正されると、会話が進まなくなる人もいます。
逆に「間違いは全部直してほしい」という人もいます。
ここは文化差よりも、個人の学習スタイルの差として考えたほうがうまくいきます。
最初に「大きな間違いだけ直して」「自然じゃない表現があったら教えて」など、希望を簡単に伝えておくと、お互いに気を使いすぎずに済みます。
冗談や短い返事は、文字だけだと誤解されやすい
対面なら表情や声のトーンで伝わる冗談も、テキストでは意味が変わることがあります。
特に外国語で話していると、本人は冗談のつもりでも、相手には強い命令や批判のように見えることがあります。逆に、相手の「OK」「Sure」のような短い返信を、必要以上に冷たく感じてしまうこともあります。
意味が気になったら、頭の中で結論を出すより、
これって冗談っぽい言い方? この表現は少し強く聞こえる?
と確認するほうが早いこともあります。こうした確認自体が、生きた言語学習になります。
仲良くなっても、個人情報は段階的に
会話が楽しいと、別のSNS、電話番号、学校、職場、旅行予定などをすぐ共有したくなることがあります。
しかし、オンラインで知り合った相手とは、仲良く感じても、最初はプラットフォーム内で交流を続ける選択肢があります。金銭の依頼、過度に個人的な情報の要求、急に外部サービスへ移動するよう強く求める行動などに違和感があれば、距離を取って構いません。
友達になることと、すべての情報を共有することは同じではありません。
HelloTalkでは「勉強する理由」が最初の共通点になる
HelloTalkのような言語交換コミュニティでは、最初から「自分の言語を練習したい」「相手の言語を助けられる」という共通点があります。
そのため、いきなり「友達になろう」と関係を作る必要はありません。
最初は短い言語交換でも、好きな音楽の話をする、相手の投稿に反応する、週末の出来事を話す、といった小さな交流を重ねるうちに、勉強以外の共通点が見つかることがあります。
言語交換が友達関係に変わるときのように、学習目的から始まった関係が少しずつ日常的な交流へ変わることもあります。
友達になることを急ぐ必要はありません。文化の違いを完璧に覚える必要もありません。相手を「○○人」として決めつけず、一人の人として反応を見ながら、わからないことは確認する。その積み重ねのほうが、国別のマナー集を暗記するより長い関係につながりやすいでしょう。