語学は基本的には模倣です。我々が「自分の所有物」と考えている言葉は全ていつか、どこかで他者から受けたものでしょう。母国語
の場合、その「出典」なるものを忘れていることが多いですが、外国語となると、その言葉を覚えた場面がいつまでも記憶に残ったりします。僕は日常生活で日本語を使いますが、ときに自分の口から出てきた言葉が、自分のものではない、と気づくことがあります。これはあの先生の口癖。これはあのドラマで学んだ言葉。これはあの元恋人の形容詞。日本で過ごしてきた日々の記憶を縫い合わせたものを身に纏うような感覚です。こうして日本語を使っている限り、こういった記憶は常に、意識の中で生きるでしょう。Download the HelloTalk app to join the conversation.