次の年、中学校の寮に入るため私は家を出ました。私たちを育てた十二年の月日を母は振り返ってまるでおとぎ話のように一瞬だったと笑いました。とても満足げにはるか遠くの峰を見るように。その笑顔が私はとても嬉しいのです。母は今もあの山の家で静かに暮らしています。