10年以上、同じ単語帳アプリを使っている。2007年、日本語能力試験のために勉強していたとき単語を入れ始めて、大学院に通

っていた7年間もほぼ毎日、新しい単語を登録していた。昔ほどマメにはやってないが、今でもその単語帳をたまに復習する。単語数はもはや万単位で、結局一度も使う機会のなかった単語もあれば（「倶利伽羅紋々」！）、今や「えっ、こんな言葉知らなかったの？」と思わせるような簡単なものもある。昔入れた言葉を見るとしばしばその引用元も思い浮かんで、懐かしくなる。外国語を長年勉強していると、その言葉が自分の人生の記録みたいなものにもなってくる。さまざまな経験、さまざまな記憶が、単語そのものに刻み込まれている。